預貯金の相続手続きについて

相続業務

ふくいの遺言・相続手続き相談室がみなさまの疑問にお答えする「教えて!ふくいの相談室」。
今回は「預貯金の相続手続きについて」についてお答えします。

 預貯金の口座名義人が亡くなると、その口座は凍結されてしまいます。
 もし相続人がそのまま放置してしまっていた場合は、放置された口座は「休眠口座」になってしまいますので、預貯金の相続手続きを行う必要があります。

貯金等の相続手続きの流れ
(参考:ゆうちょ銀行)

  1.  銀行の窓口へ相続の申し出
  2.  相続確認表の受領
  3.  必要書類の準備
  4.  相続確認表の記入及び必要書類の提出(代表相続人又は代理人)
  5.  代表相続人名義の口座に入金

預貯金の相続手続きに必要な書類

 Ⅰ:遺産分割協議書がある場合

・遺産分割協議書(相続人全員の実印)
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本及び除籍謄本・改製原戸籍等
・相続人全員の戸籍謄本(全部事項証明書)及び印鑑証明書
・故人の通帳とカード

 Ⅱ:遺言書がある場合

・遺言書
 ①公正証書遺言(謄本)
 ②自筆証書遺言+検認済証明書
・被相続人の死亡記載の除籍謄本
・故人の預貯金を相続する相続人の戸籍謄本(全部事項証明書)及び印鑑証明書
・故人の通帳とカード

 Ⅲ:家庭裁判所による調停調書・審判書がある場合

・家庭裁判所の調停調書謄本または審判書謄本(+審判確定証明書)
・故人の預貯金を相続する相続人の印鑑証明書
・故人の通帳とカード

預貯金の相続手続きに遺産分割協議は必要か?

 預貯金などの金銭債権は金融機関に対して払戻請求できる権利であり、可分債権である(民法第427条)から、相続開始と同時に法定相続分の割合に従って、各相続人に帰属すると考えられており、裁判所において遺産分割審判の対象となることが否定されてきました。
 しかし、平成28年12月19日最高裁の決定により、「預貯金債権が遺産分割の対象となる」と判例が変更されました。

相続預金の払戻し制度
(上限:150万円)

 葬式費用や故人の医療費等の支払いなど当面のお金が必要になることもありますが、そのような場合には、「相続預金の払戻し制度」を利用して、預貯金の一部を仮払いしてもらう方法があります。
 各相続人は、相続預金のうち、口座ごと(定期預金の場合は明細ごと)に以下の計算式で求められる額については、家庭裁判所の判断を経ずに、金融機関から単独で払戻しを受けることができます。
 ただし、同一の金融機関(同一の金融機関の複数の支店に相続預金がある場合はその全支店)からの払戻しは150万円が上限になります。
 【単独で払戻しができる額】
  相続開始時の預金額 × 1/3 × 払戻しを行う相続人の法定相続分


(例)相続人が長男、次男の2名で、相続開始時の預金額が1口座の普通預金600万円の場合 ⇒長男が単独で払戻しができる額=600万円 × 1/3 × 1/2 = 100万円
 
くわしくは、お取引金融機関にお問い合わせください。

今回は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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